きぶんは年少さん

金爆と私と文化的生活

漫画「ど根性ガエルの娘」(著・大月悠祐子)が、やばい。

四巻まで読みました。

「このマンガがすごい」どころの騒ぎじゃない。
このマンガは、やばい。
衝撃的過ぎて、頭がおかしくなりそう。

内容が濃い。
過去の実体験の壮絶さ。
現在進行形で起きる出来事との死闘の記録。
絶望感や残酷さ。
家族それぞれの持つ悪の側面と、それでもなお愛おしい側面。

その全てを「可愛くて、優しくて、あたたかい筆致」で描き切る筆力が凄まじい。
父親・家族に留まらず、筆者自身の持つ凶悪な面まで、ずぶりと描き抜く恐ろしさなのに、読める。
読めるように、どこまでも冷静に、きちんと読者に向けて、描いてある。
(大月悠祐子さんが「ギャラクシーエンジェル」のキャラデザ&コミック担当作家と知って、なるほど!と唸る。)

ああ、とにかく本当に「やばい漫画」なのだ。
たくさんの人に読んで欲しいような、誰にも見せずに独り占めして繰り返し読んでいたいような、そんな気がする。
感想もまとまらない。
大月悠祐子さんが【この方向性で描き切ろう】と決意してくれたことと、それを引き受けた白泉社に強い感謝の念。

私からすれば「ど根性ガエルの娘」というタイトルじゃなくても良かった。
父の素性を顕にしたり父のネームバリューがなくても充分な内容だから、と言う意味で。
タイトルで損してるんじゃないか、位まで思う。
(私は書店の試し読み小冊子を何気無くパラ読みして内容に「うお、これは」と思い購入。)

でも、今となってはPRだけではなく告発の意味も兼ねているのかな。
でも、このタイトルでは描くのがはばかられる事もあるのでは。
でも、このタイトルだからこそ、描き切る覚悟が決まったんだろうか。
でもでも、、、が尽きない位色々考えさせられてしまう。
この先「作品として」どう完結させるのか、最後まで読みたいので、いつになろうと満足いくように描き切って欲しい。

うまれた家に傷一つ無いような人が読むとどう思うのかは知らないけど、「家の恐ろしさ」を感じたことのある人間には読んで貰いたい作品。
間違い無くおすすめ。
読後「よくわからなかったなぁ」となる人は、それはそれで。その方が幸せなのかも。

■追記
まんがparkで配信分最新話まで読んでしまったぁぁ。。。
1月に5巻発売らしいので、ソワソワ待ちます!